皆さん、こんにちは。中村稔です。今日も生成AIの最新情報をお届けします。今回は特に注目すべきニュースを5つピックアップしましたので、さっそく見ていきましょう。
Capgemini、Mistral AI、Microsoftの3社提携
まず1つ目は、IT大手のCapgeminiが、Mistral AIとMicrosoftとの提携を拡大したというニュースです。この3社提携の目的は2つあります。1つ目はCapgeminiの生成AI製品にMistral AIのLLM技術とMicrosoftのクラウドプラットフォームをさらに統合すること。2つ目は、欧米市場を中心に、共同で生成AIソリューションの展開を加速させることです[1]。
個人的には、この提携は非常に興味深いと思います。Capgeminiの業界知識、Mistral AIの最先端のAI技術、そしてMicrosoftの強力なクラウドインフラ。この3社の強みが組み合わさることで、企業向けの生成AIソリューションがより実用的で効果的なものになるのではないでしょうか。特に、Mistral AIのカスタマイズ性の高さと多言語対応は、グローバル企業にとって魅力的だと思います。
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NVIDIAのAI&スーパーコンピューティングの進化
2つ目は、NVIDIAが最新のAIおよびスーパーコンピューティング技術を発表したというニュースです。特に注目すべきは、H200 NVL AIアクセラレータの一般提供が間近に迫っていることです[2]。
このH200 NVLは、前モデルのH100 NVLと比較してメモリが1.5倍、帯域幅が1.2倍に向上しているそうです。NVIDIAの担当者によると、「企業は数時間でLLMを微調整できる」とのこと。これは驚異的な性能向上ですね。AIの学習や推論がさらに高速化されることで、企業のAI導入がより加速するのではないでしょうか。
また、NVIDIAはOmniverse Blueprintという新しいツールも発表しました。これにより、通常は数週間から数ヶ月かかるシミュレーションがリアルタイムで実行できるようになるそうです。製造業や研究分野での活用が期待できそうですね。
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アリゾナ州、生成AI政策を更新
3つ目は、アメリカのアリゾナ州が生成AI政策を更新したというニュースです[3]。
この更新では、データガバナンスやデータの準備態勢に重点が置かれ、各機関や従業員の役割と責任が拡大されました。また、透明性、セキュリティ、プライバシーの重要性も強調されています。
特に興味深いのは、アリゾナ州が実際にGoogleのGemini AIを200人以上の従業員で4週間テストし、生産性が週2.5時間向上したという具体的な結果を得ていることです。このような実証実験に基づいた政策更新は、非常に現実的で効果的だと思います。
IMDのAI安全性クロック
4つ目は、IMD(国際経営開発研究所)が「AI安全性クロック」を発表したというニュースです[4]。
このクロックは、人間の制御を超えた人工知能(UAGI)が出現するまでの時間を示すもので、現在は「深夜0時まであと29分」という設定になっています。これは、AIの急速な進歩と規制の遅れが、社会やビジネスに重大な影響を与える可能性があることを警告しています。
個人的には、このような警告は重要だと思います。AIの発展は素晴らしいものですが、同時にリスクも存在します。ただ、このクロックを見て必要以上に恐れる必要はありません。むしろ、AIの安全な開発と利用について、私たち一人一人が考えるきっかけにすべきでしょう。
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PlayAIが2100万ドルの資金調達に成功
最後は、音声AI企業のPlayAIが2100万ドル(約31億円)のシード資金調達に成功したというニュースです[5]。
PlayAIは、人間のような自然な会話ができる音声AIの開発に取り組んでいます。特に注目すべきは、彼らの技術が低遅延で音声クローニングの精度が高いこと。これにより、カスタマーサポートや営業、マーケティングなど、さまざまな分野での活用が期待できます。
個人的には、音声AIの市場は今後急速に拡大すると考えています。特に、電話やビデオ会議でのコミュニケーションが増える中、自然な会話ができるAIの需要は高まるでしょう。PlayAIの技術が、この分野でどのような革新をもたらすのか、非常に楽しみです。
以上、今回の生成AI最新ニュースでした。AIの進化は日々加速していますが、その中で私たちにできることは、常に最新の情報をキャッチアップし、AIを賢く活用していくことだと思います。皆さんも、AIと上手に付き合っていきましょう!
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