こんにちは、中村稔です。今日も生成AIの最新ニュースをお届けします。今回も特に注目の5本を深掘りしてお伝えしていきます。それでは早速見ていきましょう!
1. 生成AI投資、2024年第3四半期に39億ドルを突破
生成AI業界への投資が加熱し続けています。PitchBookの最新データによると、2024年第3四半期だけで39億ドル(約5,850億円)もの資金が生成AIスタートアップに投入されたそうです。これは前年同期比で約30%増加しており、投資家たちの生成AIへの期待の高さがうかがえます。
特に注目すべきは、この39億ドルのうち29億ドルがアメリカ企業向けだったという点です。シリコンバレーを中心に、生成AI技術の開発競争が激化していることがわかりますね。
個人的に面白いと思ったのは、大型調達を行った企業の顔ぶれです。コーディングアシスタントのMagicが3.2億ドル、企業向け検索のGleanが2.6億ドル、ビジネス分析のHebbiaが1.3億ドルなど、それぞれ異なる分野で生成AIを活用しているのが特徴的です。これは生成AI技術の応用範囲の広さを示していると言えるでしょう。
一方で、専門家からは生成AIの信頼性や法的問題を指摘する声も上がっています。確かに、著作権の問題など課題は山積みですが、それでも投資家たちは生成AIの将来性に賭けているようです。
個人的には、この投資ブームは今後も続くと見ています。ただし、バブルにならないよう、しっかりとした事業計画と技術力を持つ企業を見極める目が投資家には求められるでしょうね。
https://techcrunch.com/2024/10/20/investments-in-generative-ai-startups-topped-3-9b-in-q3-2024
2. GoogleがAI機能を大幅アップデート、地図サービスも進化
Googleが10月に発表したAIアップデートの中で、特に注目したいのがGoogle マップの進化です。「史上最大のAIアップデート」と銘打って、ユーザー体験を大きく向上させる機能が追加されました。
例えば、「友達と一緒に楽しめること」といった複雑な質問にも、Geminiを活用して最適な回答を提供してくれるようになりました。また、場所に関する質問にも素早く答えてくれる機能や、レビューのサマリー機能なども追加されています。
個人的に面白いと思ったのは、ドライブのルート探索機能です。出発前にルート上の見どころを探索できるようになったそうで、旅行好きの私としては、これは非常に魅力的な機能だと感じました。
GoogleはマップだけでなくWaze、Google Earth、開発者向け製品など、様々な分野でAI機能の強化を進めています。これらの機能が統合されていけば、より便利で直感的な地図サービスが実現するのではないでしょうか。
AIの進化によって、単なる経路案内から、より豊かな体験を提供するツールへと地図サービスが変貌を遂げつつあります。今後の展開が本当に楽しみですね。
3. AI生成画像、科学界に波紋 – 偽データ検出に苦慮
Nature誌の報道によると、生成AIによる偽の科学データ画像が問題になっているようです。特に懸念されているのは、AIが生成した説得力のある偽のデータ画像が、科学論文に紛れ込む可能性です。
画像フォレンジック専門家のJana Christopher氏は、「生成AIの進化は非常に速く、出版倫理の分野で働く私たちは、その可能性に対してますます懸念を抱いています」とコメントしています。
実際、PLoS出版社では、すでにAIで生成されたテキストやデータが論文や投稿に含まれているケースが見つかっているそうです。これは科学界にとって非常に深刻な問題です。
個人的に興味深いと感じたのは、イスラエル工科大学の研究者が開発した高解像度顕微鏡画像を生成するAIモデルについてです。この技術自体は素晴らしいものですが、悪用される可能性も指摘されています。
科学界では、AIによる偽データの検出方法の開発が急務となっていますが、現状では人間の目で見分けるのは困難だそうです。今後、AI生成コンテンツの検出技術と生成技術の間で、いたちごっこが続くことになりそうです。
科学の信頼性を守るためにも、研究者たちには高い倫理観が求められますね。同時に、AIを活用した新たな検証システムの構築も必要になってくるでしょう。科学とAIの共存は、これからの大きな課題になりそうです。
4. 朝日新聞社、生成AI活用のテックフェス開催 – メディアの未来を探る
朝日新聞社は11月2日に「朝日新聞テックフェス2024」を開催しました。テーマは「ニュースメディアの生成AI活用と最新テクノロジー戦略」で、メディア業界におけるAI活用の最前線を垣間見せる、非常に興味深いイベントとなりました。
特に注目されたのは、朝日新聞社の社外CTOである広木大地氏によるキーノートスピーチです。広木氏は生成AIがニュースメディアに与える影響や、朝日新聞社がAIをニュース制作や配信にどのように取り入れているかについて、具体的な事例を交えて講演しました。
また、日本経済新聞社のデジタル編成ユニット開発グループ長である鈴木陽介氏らが登壇したパネルディスカッションも好評を博しました。現場のエンジニアたちが生成AIとデジタルトランスフォーメーションの成功事例や課題について語り、来場者から関心を集めました。
個人的にも注目されたのは、朝日新聞社のエンジニアとパートナー企業の経営者が進行中のプロジェクトを披露した点です。AIがメディア業界でどのように活用されているか、最前線の取り組みを知る貴重な機会となりました。
メディア業界はAIによって大きな変革期を迎えていますが、このイベントを通じて、信頼性の高い情報提供という本質を守りながらAIを活用する方法についての一端が見えてきたようです。
5. Metaが短動画生成AIモデル「Meta Movie Gen」を発表
Metaが新たな生成AIモデル「Meta Movie Gen」を発表しました。このモデルは、テキストプロンプトと写真から、音声付きの短い動画を生成することができるそうです。
特に注目すべきは、このモデルが人物の個性や動きを保持しながら、カスタマイズされた動画を作成できる点です。Metaは「人間のアイデンティティと動きを保持しながら、パーソナライズされた動画を作成する上で、最先端の結果を達成しています」と述べています。
具体的な用途として、Metaは「Reelsで共有する『一日の生活』ビデオをアニメーション化してテキストプロンプトで編集したり、友人の誕生日にカスタマイズされたアニメーション付き挨拶を作成してWhatsAppで送信したりすることができます」と説明しています。
個人的に興味深いと感じたのは、このモデルが映画製作者やクリエイターからのフィードバックを得ながら、段階的に公開されていく点です。AIと人間のクリエイティビティがどのように融合していくのか、その過程を見守ることができそうです。
一方で、このような技術は「ディープフェイク」の懸念も引き起こします。人々の姿を無断で利用した偽の動画が作られる可能性もあるからです。Metaはこの点についても慎重に対応していく必要がありそうです。
AIによる動画生成技術は、クリエイティブな表現の可能性を大きく広げる一方で、倫理的な課題も提起しています。技術の進化と社会の受容のバランスを取りながら、この分野がどのように発展していくのか、今後も注目していきたいと思います。
以上、今日の生成AI最新ニュース5本をお届けしました。AIの進化は本当に目覚ましく、私たちの生活やビジネスに大きな影響を与え始めています。これからもAI技術の発展と、それに伴う社会の変化に注目していきたいと思います。
みなさんも、日々のニュースに目を配りながら、AIとの付き合い方を考えてみてはいかがでしょうか。それでは、また次回お会いしましょう!
中村稔でした。
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