冷間鍛造のまめ知識
- 鍛造までの一般的な流れ
- 鍛造方法の作業温度による種類
- 鍛造方法の種類
鍛造までの一般的な流れ
製品図面を元に
・使用する機種
・材料寸法
・鍛造工程
・金型構成
・潤滑油
など様々な要素を決定しそれぞれの手配を行います。
この中で特に重要なのが鍛造工程です。
端面矯正、前方押出し、後方押出し、穴あけ、据え込み、ピアッシングなどの工程を組み合わせ工程を決めていくのですが、
この際に如何に金型への負担を軽く、メンテナンス性を高くできるかが肝ととなります。
鍛造方法の作業温度による種類
冷間鍛造とは金型に加熱していない常温の材料を入れ塑性加工をする事です。
他にも材料を加熱(おおよそ1000℃以上)して鍛造する熱間鍛造、
その中程の温度で加熱(おおよそ900℃以下)して鍛造する温間鍛造があります。
他にも熱間鍛造や温間鍛造のあとに冷間鍛造を組み合わせる複合鍛造法などがあります。
鍛造方法の種類
鍛造方法には往復形動式と回転形動式があります。
往復運動を伴う往復形動式には
上下揃った金型に材料を入れて、機械に取り付け、圧力を加える型鍛造法や、
特定の場所に、金型や素材を回転移動しながら圧力を加える自由鍛造、
他にも、完全に型内に材料を閉じ込めて成形する密閉鍛造、閉塞鍛造などがあります。
せん断加工も厳密には鍛造方法のひとつに数えられます。
回転を伴う回転形動式には
特定の場所に、円錐型の道具を揺り動かしながら圧力を加える揺動鍛造や、
丸棒の材料を同じ方向に回転するロールの間に入れて、段付軸部品を一個あるいは複数個作るクロスローリング、
前もって鍛造によって穴をあけた材料を外径の金型と内径の金型の間で伸ばし、リング状の部品を作るリングローリング、
他に、フローフォーミング、ロール鍛造など数多くの方式があります。
ネジ山を成形する丸ダイス転造なども回転形動式に含まれます。