超硬合金

超硬金型設計の基本と応用とプロセス

ニッシンパーテクチュアル株式会社では、超硬材料の特性とその応用に深く理解し、精密金型設計の最前線を走り続けています。本記事では、弊社が使用するライノセラスとソリッドワークスという二つの強力な設計ソフトウェアを駆使し、超硬金型設計のプロセスを詳細に解説します。基本的な概念から実際の設計ステップ、シミュレーション、最適化、製造への移行まで、設計者が知っておくべき重要なポイントを網羅。最新の技術動向と成功事例を交えながら、超硬金型設計の未来を探るためのガイドラインを提供します。ニッシンパーテクチュアルとしての経験と技術を基に、読者に有益な情報をお届けします。

指この記事の監修者
ニッシン・パーテクチュアル株式会社
代表取締役社長 中村稔

金型関連のものづくりに20年従事し、会社の社長としてリーダーシップを発揮。金型工業会と微細加工工業会にも所属し、業界内での技術革新とネットワーキングに積極的に取り組む。高い専門知識と経験を生かし、業界の発展に貢献しております。

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超硬材料と金型設計の基本

超硬材料は、金属カーバイド(主にタングステンカーバイド)を主成分とし、非常に硬度が高く、耐摩耗性に優れた材料です。これにより、金型として使用される場合、長寿命で高精度な加工が可能です。超硬金型設計においては、この材料の特性を最大限に活かすための知識と技術が求められます。設計者は、超硬材料の加工の難しさを理解し、それに適した設計を行う必要があります。

ライノセラスとソリッドワークスの導入

ライノセラス(Rhinoceros)とソリッドワークス(SolidWorks)は、どちらも3D CADソフトウェアとして広く使用されています。ライノセラスはその柔軟性と自由度の高さから、特に複雑な形状や有機的なデザインに強みがあります。一方、ソリッドワークスはエンジニアリング向けのツールが充実しており、パラメトリック設計とシミュレーション機能が優れています。超硬金型設計においては、プロジェクトの性質に応じてこれらのソフトウェアを使い分けることが重要です。

設計プロセスのステップバイステップガイド

超硬金型設計は、以下のステップで進められます。

  1. 初期コンセプトの作成と要件定義:設計の目的と要件を明確にし、初期コンセプトを立案します。
  2. 設計の具体化とモデル化:CADソフトウェアを使用して詳細な3Dモデルを作成します。この段階では、材料の特性を考慮しながら設計を進めます。
  3. シミュレーションと最適化:設計したモデルに対してシミュレーションを行い、性能や耐久性を評価します。必要に応じて設計を修正し、最適化します。
  4. 製造図面の作成:最終的な設計に基づいて製造図面を作成し、製造工程に引き渡します。

ライノセラスを使用した超硬金型設計

ライノセラスは、その柔軟なモデリング機能により、複雑な形状や自由度の高いデザインに適しています。基本操作としては、曲線やサーフェスを自由に操作できるため、詳細なデザインを迅速に作成することが可能です。例えば、金型の細部に至るまでの微細な調整や有機的な形状の作成には最適です。

ソリッドワークスを使用した超硬金型設計

ソリッドワークスは、エンジニアリング向けの機能が充実しており、特にパラメトリック設計に優れています。これにより、設計の変更が容易であり、シミュレーション機能を活用して設計の性能や耐久性を事前に評価することができます。例えば、超硬金型の耐摩耗性や熱処理後の変形をシミュレーションすることで、設計の信頼性を高めることができます。

ライノセラスとソリッドワークスの併用

ライノセラスとソリッドワークスを併用することで、それぞれの強みを活かした設計が可能になります。例えば、ライノセラスで複雑な形状をデザインし、そのデータをソリッドワークスにインポートしてパラメトリック設計やシミュレーションを行うといった方法です。これにより、デザインの自由度とエンジニアリングの精度を両立させることができます。

シミュレーションと最適化

シミュレーションは、設計段階での重要なプロセスです。ライノセラスとソリッドワークスの両方で、設計した金型に対する力学的な解析や熱解析を行い、性能を評価します。これにより、製造前に潜在的な問題を発見し、設計を最適化することができます。

設計データの製造現場への移行

設計データは、製造現場での利用を考慮して適切なフォーマットで出力します。ライノセラスやソリッドワークスからは、一般的にSTEPやIGES形式のデータが使用されます。これにより、製造現場でのNCプログラミングやCAMソフトウェアとの互換性を確保します。

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